温浴浄化装置の基準書
はじめに
一般社団法人日本浄水機械工業会（略称・浄水工）は、温浴浄化装置をはじめとし
プール浄化装置、水景用浄化装置、再生水浄化装置などを製造販売する
我が国唯一のろ過装置メーカーの全国団体です。
プール浄化装置に関しましては、 財団法人日本水泳連盟より推薦されており、
品質的、技術的にも安心できる団体であります。
温浴施設では、ここ数年レジオネラ属菌に関わる事故が相次いで発生し、これを受けて
厚生労働省では「公衆浴場における衛生等管理要領等について(平成12年12月15日)」、
「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアルについて(平成13年9月11日)」、
「公衆浴場における衛生等管理要領等の改正について(平成15年2月14日)」、
「レジオネラ症を予防するために必要な措置に関する技術上の指針(平成15年7月25日)」と
安全衛生上から次々に通知、告示されてきました。
浄水工は、水環境浄水機械に関する技術の向上を図り、水環境の「安全」・「衛生」・
「快適」の向上に寄与することを目的としており会員会社は、全国の温浴施設において
前項を満足させる浄化装置を提供するとともに、永年にわたって保守点検業務を実施して参りました。
本書は、前項の社会的背景や、装置メーカーとしての責務を将来にわたって果たしていく
立場から基準を示しユーザー各位の参考に供することを目的として作成しました。
ただし、浄化装置にはいくつかの方式や、メーカーそれぞれの特色もあり、
完全に統一するのは困難なので幅を持たせてまとめた項目もあります。
我々は「水泳プール浄化装置の基準書」に続いて本書を刊行しましたが、関係各位の
ご指導のもと、更に充実したものにして参りたいと考えております。
目次
第１部 浄水工がめざすきれいな水
第１章 浄水工がめざすきれいな水の指標
１・１ 快適な浴槽水
１・２ 衛生的な浴槽水
１・３ ろ過水
１・４ 浄水工がめざすきれいな水の基準項目と目標値
１・１ 快適な浴槽水
１・２ 衛生的な浴槽水
１・３ ろ過水
１・４ 浄水工がめざすきれいな水の基準項目と目標値
第２章 ろ過装置の処理能力
２・１ ろ過装置の働きと処理能力
２・２ 処理能力（水量）
２・３ 処理能力（水質）
第２部 きれいな水にするために
第１章 水質基準
１・１ 厚生労働省の浴槽水質基準
１・２ 水質基準項目の意義
１・３ 望ましい日常の管理
１・４ 浴槽に使用する水
第２章 施設基準
２・１ 浴槽施設の概論
２・２ 浄化装置の構成・系統図
２･２･１ 集毛器（ヘアキャッチャー）
２･２･２ ポンプ
２･２･３ ろ過器
２･２･４ 熱交換器
２・３ 砂式ろ過装置
２・４ 珪藻土式ろ過装置
２・５ カートリッジ式ろ過装置
２・６ 滅菌剤注入装置など
２･６･１ 滅菌剤注入装置（次亜塩素酸ナトリウム液注入装置）
２･６･２ 溶解注入装置（固形塩素剤投入方式）
２･６･３ 電気分解式次亜塩素酸生成装置
２・７ 二酸化塩素注入装置
２・８ オゾン発生装置・紫外線照射装置
２･８･１ オゾン発生装置
２･８･２ 紫外線照射装置
２・９ 付帯設備
２･９･１ ジェット噴射装置
２･９･２ 気泡発生装置
２･９･３ 打たせ湯設備
２･９･４ 補給水装置
２・１０ 循環配管
２・１１ 吸込口・吐出口
２・１２ 制御盤・動力配線工事
２・１３ その他
第３章 維持管理基準
３・１ 管理者の心得
３･１･１ 管理者
３･１･２ 管理体制
３・２ 浄化装置・付帯設備・配管の管理
３･２･１ 浄化装置の管理
３･２･２ 付帯設備の管理
３･２･３ 配管の管理
３・３ 浴槽水の管理
３・４ 浴槽の状況記録事項
３･４･１ 浴槽管理日誌の様式例
３・５ その他の管理
３・６ 利用者及びその他の管理
３・７ 維持管理と保守管理
３･７･１ 浄化装置の維持管理
３･７･２ 滅菌剤注入装置などの維持管理
（１）滅菌剤注入装置（次亜塩素酸ナトリウム液注入方式）
（２）溶解注入装置（固形塩素剤投入方式）
（３）電気分解式次亜塩素酸生成装置
３･７･３ 二酸化塩素注入装置・オゾン発生装置・紫外線照射装置の維持管理
（１）二酸化塩素注入装置
（２）オゾン発生装置
（３）紫外線照射装置
３・８ 浄水工メーカーによる保守管理
３・９ レジオネラ症防止対策について
第３部 法令・通知等
１・１ 公衆浴場における衛生等管理要領等の改正について
１･１･１ 公衆浴場における水質基準等に関する指針（全文）
１･１･２ 公衆浴場における衛生等管理要領（抜粋）
１･１･３ 旅館業における衛生等管理要領（抜粋）
１・２ レジオネラ症を予防するために必要な措置に関する技術上の指針（全文）
参考文献
おわりに
用語の定義
